純資産の部
貸借対照表は資産の部、負債の部、純資産の部の3部構成になっているとお伝えさせていただきました。
今回はその3部構成のうち『純資産の部』についてお伝えさせていただきます。
純資産とは、会社の資本にあたるもの。つまり、会社を設立したときの出資金と、その後に得た利益(損失)の
蓄積をいいます。
純資産の部のおもな勘定科目について
資本金・・・・・・・・・・会社を設立したときの出資金
資本準備金・・・・・・会社設立や増資の際に出資者から払い込まれた金額の中で、資本金として計上しなかった分
任意積立金・・・・・・役員退職金積立金など、特定目的の積立金
繰越利益剰余金・・前期から繰り越された利益の累計
利益準備金・・・・・・積み立てることが義務付けられている法定準備金
総資産のうち、どの程度が自己資本(資本金と過去の利益)でまかなわれているかを知ることができる
指標があります。
この指標を自己資本比率といい、自己資本÷総資産×100で求めることができます。
総資産の中に占める純資産の割合(自己資本比率)が大きければ、会社としての安全性は高いと評価されます。
逆に純資産がマイナスの状態を債務超過といい、金融機関等から安全性が低い会社と判断されてしまいます。
純資産の部は、資産の部、負債の部の3部構成のうち、経営者にいちばん見てもらいたいところと言えます。
次回は、経営活動の結果、資産の増加をもたらす収益のグループについてお伝えさせていただきます。